他ゲームのキャラクターも冒頭にちょっとだけ出て来ます。共通点は🐺です。
他の小ネタは本編から浮かぶ補完的なものです。

・もふもふ成分(🐺in2023,2024,2025)

FF16🐺→Neva🐺→ゴーストオブヨウテイ🐺

ゴーストオブヨウテイの主人公篤(あつ)も舞台となる羊蹄山(蝦夷富士よって北海道、1602年当時はマチネシリ(女山)と)ニホンオオカミを引き連れている様子から。

クライヴ「…狼をそちらも」
篤「‥‥‥」
Alba(アルバ)「…言葉には託さない絆があるのね」
篤「‥‥‥」

(懐からトルガル🐺のおやつを取り出して)
クライヴ「これを持って行くと良い。喜んでくれるはずだ」
Alba「首筋を優しく撫でて上げてね。Neva🐺はそうするととても喜んでいたの」

篤「‥‥‥」(静かにおやつを受け取り頷く)

好かれる(拠点メンバー)

ジョスラン「ここでいちばん動物に好かれるのって誰だろう」
アルトゥル「クライヴじゃない?トルガルとずっと一緒だし」
エメ「トルガルはカローンの傍によくいるけどね」

シャーリー「みんなへ休憩時間に聞きに行ってみなさいな」

クライヴ「俺か?トルガルならジルやジョシュアにもよく懐いているさ」
ジャッキンはどうだと屋外に出て行く3人。

ジャッキン「グツかなあ。僕が騒ぐと鳥さん達は逃げるけどグツが慌てていても逃げないし」
グツ「お、俺、もっと強くなる!」
強くなることと鳥が慌てて逃げることに何の関わりがあるのかさっぱりなままサロンに戻ることにした3人。
オーガスト「おっ、どうしたお前ら…なるほど。動物に好かれる、ね。
意外とブラックソーンはそうかもな」
ジョスラン「え?何で?全然近寄らないけど」
オーガスト「けど、あいつの鍛治場はカローンの店の近く…そしてグツやジャッキンのすぐ側だろ」
うんうんと頷く3人。
オーガスト「あれほどふいごに熱があって鉄を叩く音もすごく響くのに鳥たちは逃げない。
ここも羽ばたくあいつらにとっては縄張りみたいなもんだが…その側で休みに来るくらいだからな。あいつは危害を加えないって本能で分かるんだろ。生み出す武器は俺らの生命線、それだけ自分の仕事に全身全霊集中している。その剣を携えている俺らの方がよっぽど警戒されるんだ」
アルトゥル「ここにいるみんながいじめないって思っているのかも」
エメ「残ったパンくず、あげたりするもんね」
オーガスト「それも、ここらしいってやつだな」

「「「うん!」」」

その夜。タブアンドクラウンにて。
オーガスト「とまあ子供たちに話してやっておいたぜ」
ブラックソーン「余計なことを…」
クライヴ「オーガストや俺たちも感謝しているんだ。それにあながち間違っていない」
ブラックソーン「どういう意味だ」
クライヴ「俺だけがネクタールと話が出来るだろう。シドの拠点に来て間もない頃、あいつはお前の鍛治にすごく興味を示していたんだ」
オーガスト「へえ、初めて知ったぜ」
クライヴ「シドに付いていった時からブラックソーン、お前に確かにあるものに惹きつけてられているのだろうなそう思っていた。
俺の剣の鍛治をずっと任せられるのもそれが変わらないからだ」
ブラックソーン「元々モーグリは好奇心旺盛だ」
クライヴ「けど、怖がりでもあるんだ。ネクタールと話をしているとそう感じる。あいつはここから出て行こうとはしないし、石の剣の皆の報告をよく纏めている」
オーガスト「好いているし、頼りにしているんだよ、俺たちも」
ブラックソーン「カローンの前では言うなよ。一方的に睨まれてはたまらん」
クライヴ「カローンにはスタールビー以外にまた礼を送るさ」

※シドルファスが拠点を設立した初期メンバーの話もいつか書きたいです。
逆に避けられるのってガブとかミドとかバイロン叔父さんかな(笑)
ムードメーカーなんですけどね(笑)

火を付ける

ベネディクタとシドルファス、そしてクライヴ。

ベネディクタ、携帯用のクリスタルからキセルに火を灯している。
ゲルルフ「姐さん。今度の任務はしけた村だけどワインだけは上手いらしい」
ベネディクタ「村に居た裏切り者からそう聞いたのかい。目的はあくまで火のドミナントと…」
ゲルルフ「さっきの雷の魔法―…姐さん」
ベネディクタ「バルナバス様から自ら去ったんだ。石化のことを考えても長くはないだろう。何人寄せ集めようと。バルナバス様の足元にも及ばない。
部隊の目標はあくまで火のドミナントだ、忘れるんじゃないよ」
ゲルルフ「…了解」
(けど、姐さんの火の付け方。あいつにそっくりなんだよな)
(前はよく胸元にあのペンダント付けていたけれど…とんと見なくなったな。まあ向こうも命は惜しいだろうしのこのこ姿を見せないか)

シドの隠れ家―。
シドルファス、煙草に火を付ける為に用いていた携帯用クリスタルを差し出し己の決意と共に短剣を刺し通す。
クライヴもまた。シドと誓い。マザークリスタル破壊の作戦に乗り出し、短剣を差した。

剣の道やドミナントとしての力のコントロールだけではない。
酒とこうして煙草の火の付け方も…ベネディクタに教えてやった。
最後にせめて人らしく、とかつての贈り物を胸元に返して。

コアが破壊され、すでに限界を迎えたこの体でラムウの力をクライヴへ託し。消えゆくマザークリスタルドレイクヘッドを見送ることにした。
最後に俺らしく一服なと煙草を取り出すとお前が自らの魔法で火を付けてくれて。
迫害がさらに強まり、この世界が未熟なのだと、厳しい現実が襲い来るとお前はそれを抗いながら前に進むー俺に出来ないことを口にしたあの時から分かっていた。

“どうやら俺はここまでのようだ”
“檻を、この監獄の世界を、ぶち壊してくれ”
“灯された炎はお前が自ら燃え立たせる”
“そして、お前の弟も、この目にしてはっきりと分かったんだ”
“お前たちはふたりで、この世界に再生の炎を”

神話の世界で、神話の舞台で、再生の炎が灯る。
火を付け灯されるとその尾に炎が煌めき。揺るぎなく燃え立たせたのは彼と弟のあの日からの誓いであった。

炎の民よ、火を灯せ。炎を揺らめかせ、フェニックスの再生の炎をこの地に。

—この身をもって不死鳥の盾とならん。

※シドにとってはクライヴとベネディクタは対であるとずっと考えております。

・活かす

活かす

クライヴとダリミルの人々。

コンラート「ナターリエ。酒場の宿で通りかった奴があいつに関して妙なことを聞いたらしい。何でもワイバーンと名乗って傭兵だったとか。お前はあいつを商人だと聞いているよな?ちょっと探りをいれてもらえないか」

ルボルの店にて―。
ナターリエ、ルボルと話をしているクライヴに近づいて。
ナターリエ「アンダーヒルさん、ちょっと良いかしら」
ルボルに視線を向けると“ナターリエはお前が商人だと―一芝居打ったときのアンダーヒルなんだとそう思っている”と目線で返された。
ナターリエ「ダリミルはアカシア退治に関してあなたとルボルたちのおかげで結束をしている。この事態が落ち着いたら商売もまた繁栄させたいの。店閉じたままの主人たちが戻って来られるようにね。何か良いアイデアはないかしら」
クライヴ「…ここはゼメキス大瀑布から水脈を通して水を引いているな。
皇国領に入っていたロザリアで神皇后だったアナベラが崩御してから建設が止まっていた水道橋を見つけた。タボールと協力して石材も運び込めるなら人材はあるから技術を再開出来る。
ロザリアのあそこは石化を和らげられるストナ草など珍しい薬草も多い。行くだけでなく建設に協力してもらえるなら人材もその後の交流も見込めそうだ」
ナターリエ「ザンブレクはここに流れて来た難民の様子から相当勢力が落ちていると分かる。確かに良いアイデアね、コンラートやルボルと相談しておくわ。ところで、あなた随分と詳しいけれど各地を回っているわけ?」
クライヴ「半分は傭兵の身でね。“ワイバーン”と名乗ったりして物好きの大富豪の依頼を受けたりもする。ロザリアで武器に詳しい富豪との繋がりもあるんだ。そちらの依頼を受けたついでに水道橋をこの目にもしてきた」
ナターリエ「なかなかの実力者ってことね。頼もしいわ。また何かあれば相談するからこれからも宜しくね、アンダーヒルさん」

ナターリエが去ってから―。

ルボル「見事なもんだ。下手に演技に頼るより今度からはこっちの方向でやってもらうとするかね」
クライヴ(…ドレイクブレス破壊後、ロザリアの民の生活もずっと苦しいままだからな…せめてもの…)
ルボル「どうした?前にも言ったけど死にかけたりして這いつくばるようにそれでも生き延びたこの身からすればクリスタルがないってだけじゃ、生きていけない理由なんてないぜ」
クライヴ「さすが、そちらもアカシア退治に皆を纏め上げただけはある」
ルボル「…そこにいる子どもたちのおかげで、な。水道橋のことは協力者であるマーサからストラスを通して聞いている。お前は測量にも詳しいんだな」
クライヴ「ああ。物心つく頃に測量含めて実学を学んでいた」
ルボル「なら、心強いな。青空を取り戻せたなら、喜んで協力するぜ。
ダルメキアとロザリア、ザンブレクと3国同盟を復活させたとあのおじさんからもストラスが来た。そっちの水道橋はそれぞれにあるものを活かしていく生き方の象徴になるさ」

・見抜く

テランスとキエル

ひとつひとつの貧民街を訪れるのは辛くとも決して嫌なものではなかった。
あの御方も彼らのこの状況をその目にして。行なったことの意味と結果を。
現実を目にして受け止めておられたのだと自らの目と足。そして心から感じたから。だからこそ、私と別れた。
これからあなたが歩む道がドミナントだけが進める禁忌なのだと。そして一度きりー3国同盟の時だけに出会った彼との約束を果たしに行く。
それは聖竜騎士団を…この国だけの騎士では無くなる事実であり現実だった。

小さな家だった。祖母とふたり暮らしなのだと。
少女の目の前に跪き。そしてディオン様を手厚く看て下さり。まず心より御礼を申し上げますと頭を垂れる。

顔を上げて下さい。
キエルがそうテランスにまっすぐに話しかける。
「お金は良かったのに…」
「それではディオン様もあなた様に恩が返せません」
「無事でいて下されば。元気なお姿をまた見せてもらえたら。それだけで良かった…」

ずっと、苦しんでいたって分かったから。

ああ。同じなのだ。
自身がそれに気づいて槍ではなく剣の道を取ったように。
違うのは—。

「…出て行く時に…立ち止まれないとおっしゃった時に止めなかった。このままでは自分を許せなくなると。
そして、このお父さんとこの世界を狂わせた存在へと立ち向かうと」
「…存じております」
「私の薬、効いたでしょう?と体を気遣うことは出来ました。苦しくても危険な戦いにまた出て行かれると」
苦しんでいるって分かってもそれは私の届かないところなんだって。
「…私も…そうです」
御心のままに主君として最後までお仕え出来ればと。
限界が近づいているお身体を気遣いながら。
「一緒に行きたいって言えなかった。私では辿り着けないところで戦っているんだって…」
想いに気づいた故に構わないと私の為にディオン様自ら押し切って下さり。そして傍に置いて頂けた。微笑んで下さった。
この少女は私とは違う決断を下した。
(戻る、と…)
そのことをキエルには伝えられない。
「それでも。あなた様には感謝しています。ディオン様も…私も」
お世話をさせて下さい。

あの御方の孤独を見抜いた者同士。守ろうとしているこの世界で大切なものを見抜くためにも。

領域(理)

毒を飲ませ、毒によって大地を枯らすような存在だと我は思う。
正義というものは我の種族には存在しない。
それは我々の本質ではない。あるのは復活という悲願である。
その為の器の準備として人を創った。
魔法という祝福とのろいを同時に置いた。
欲にかられた人はエーテルを同じ様に—我のように、だったのだろうか。
求めて結果として魔法から罰とのろい—罪を刈り取った。
正義は人の本質ではない、それは我よりももっと上の領域から来るものだ。
だが、ミュトスがまさに器として完成するその時には—
全てのドミナントたちは正義を掲げて戦いに望んでいたように思える。

それは人の本質ではないと魂に訴えてもミュトスはそれを拒む。
偽りの神にでもなるつもりか。
人の生は我より短いというのに。祝福に与らず、のろいを選んだこの地で。
ミュトス、いや、ロゴス(言葉)であったお前がその後どう生きていくのか我は見届けられない。
悲しみと苦しみの世界になるだろうとお前は語った。
上からの領域でしかないものをふたりは貫こうとした。ただそこにあるものなのだとそう我に訴えるかのように。
好きに生きろ、とは言わぬ。

受け入れてそうして新たな舞台でお前たちの生を—。